0

カートに商品がありません。

木の座

2015_8_7
いつも革張りの座にすることが多いこの椅子。
子どもたちが座るのでちょっと革だと心配という声が多いのもこの椅子。
布でも汚れは気になるし、木だったら少し安心ということで今回は木でつくることに。木でサンプルを作ってお見せしてきました。
革のもの。ちょっと気にかけなら、付き合うことを忘れない程度に使い込んでいった革のものって、それなりに汚れはついていくけど、時間は人には作れない味わいを与えてくれます。
でも、その味わいも人によってとらえ方は違うし、10年後すごくよくなってるかもしれないけど、汚れを日々気にして、子どもたちを怒ってばかりっていう毎日は、自分のことに置き換えても、容易に想像できるのも事実。
だってなにしろ48000円の買い物。
それは木の家具、そしてオイルフィニッシュの家具にしてみても同じようなことは言えると思います。
だから僕自身は、布でも、革でも、木でも紐でもなんでもいいと思っています。
オーダーの家具は、隙間におさめるとか、売ってないものを作れるとか、椅子の高さを調整できるとか、機能だったり、希少価値みたいなところに重きをおくことが多いかもしれません。
でも、こういうその人その人にとって大事にしてる部分、必要じゃない部分を敏感に感じ取って、そのお客さんにとって「精神的にちょうどよいもの」に仕立てていくのが、大切な仕事だと思っています。
こういうその人にとっての精神的なちょうどよさの積み重ねが、心地よい暮らしにはとても大切なんだと思います。
開業以来、心地よい暮らしってなんだろうってずっと考えてきました。
近頃やっとその一端が見えてきた感じがしています。